基礎知識 2022.06.01
【3分解説】太陽光発電のEPCとは?導入のメリット・デメリット、注意点について解説!
太陽光発電設備の導入をご検討の方なら「ECP」は一度は耳にしたことがある言葉ではないでしょうか?
ECPとは、元々は産業分野の建設プロジェクトで使用されるフレーズでしたが、近年では太陽光発電の実現にも欠かせないキーワードとなっています。
このコラムでは、ECPとは何か、なぜ太陽光発電設備の導入において重要なのか、そしてECP事業者が持つ強みとは何かについて、詳しく解説していきます。
目次
太陽光発電におけるEPCとは
EPCとは、設計(Engineering)、調達(Procurement)、施工(Construction)の頭文字を取ったものです。これらの三つの作業を一手に担う事業者をEPC事業者と呼びます。
これを太陽光事業に適用すると、設計図の作成から機器や部材の調達、パネルの設置、そして検査までを一貫して行う事業者ということになります。さらに、地主や電力会社との交渉も含め、全工程を通じて太陽光システムの導入・運用を支援します。
太陽光EPC事業者の役割
設計(Engineering)
設計とは、太陽光設備の建設計画の立案、見積り作成、部材の選定、発電と収支のシミュレーションなどを含みます。これに加え、太陽光発電を設置する環境調査や、現地でのテスト、関係機関との協議なども実施します。
多種多様なメーカーから顧客に最適な部材を選ぶには、深い専門的な知識が必須となります。さらに、関係機関との協議を行うためには、正確なシミュレーションと精度の高い見積もりの作成が求められます。これら全て、設計工程の重要な要素となります。
調達(Procurement)
調達とは、太陽光発電システムに使用する機材のメーカー選定、部材の調達、そして部品の品質管理などを含む作業を指します。
このフェーズはプロジェクトの進行と収益性に大きな影響を与えるため、納期、予算、品質といった要素のバランスを考慮しながら、最適な条件で調達を行うことが求められます。その管理と調整はECP事業者の重要な役割となります。
施工(Construction)
施工とは、太陽光発電の設置工事、電気工事、そして現場管理を指します。
一つの工事現場には様々な業者が関与するため、効率と安全性を考慮した工事計画を作成し、その実施と現場全体の統括を担当します。これにより、プロジェクト全体のスムーズな進行を確保します。
分離発注との主な違い
分離発注とは、設計、パネルの供給、電気工事などを一括ではなく、それぞれの業者に個別に依頼する方法を指します。分離発注のメリットとしては、見積もり内容が明確になることや、好みの業者に直接依頼できることなどがあります。
しかし、それに伴うデメリットも存在します。例えば、問題が発生した際の連絡先が明確でない、または、業者間での施工状況の共有が難しいという点が挙げられます。
EPC事業者に依頼する3つのメリット
工事がスムーズに進行する
EPC事業者は設計から施工まで全てを一貫して管理します。その結果、一部が未作業で工事が進行するといったリスクが避けられ、各工程間の連携が取れて工事ががスムーズに進行します。
依頼者に適したプランの提供
ECP事業者は全行程を統括しますので、保険、設置枚数、メンテナンスなど様々な観点から依頼者に最適なプランを提案することが可能です。
不具合発生時の対応先が1社に限定される
全行程の統一だけでなく、管理も一元管理されています。そのため、問題が発生した場合でも、EPC事業者に連絡をするだけで対応が可能です。複数の業者に問い合わせを行う手間が省けます。
EPC事業者に依頼するデメリット
EPCには依頼者の負担を減らし、すべてを一括管理するという大きなメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。
コストが高くなる可能性がある
EPC事業者が一般的な費用の水準よりも高い下請け事業者を使用すると、その分コストが高くなる可能性があります。また、費用の内訳が不透明な場合、EPC事業者の管理費用が含まれているため、分離発注をした方が安くなることもあります。
EPC事業者に頼む際の注意点
ECP事業者に依頼するメリット・デメリットを考慮した上で、次にEPC事業者に依頼する際の注意点を説明します。正確なEPC事業者の選択は、スムーズな工事進行とコスト削減の第一歩となります。
費用の内訳の確認する
ECP事業者に依頼する際には、費用の内訳を確認することが重要です。無駄な費用が発生していないか、コストが適正であるかを確認することが重要です。
工事の進捗を確認する
工事の進捗状況をEPC事業者から定期的に報告してもらうことが重要です。工期の遅れがないか、工事の進捗が適切であるかなどを確認することで、プロジェクトが順調に進んでいるかを確認できます。日々の情報共有や連絡があるEPC事業者は、プロジェクトの進行に安心感を与えてくれます。
まとめ
このコラムでは、太陽光発電のEPCについて解説しました。一括管理が可能で、連絡先に困らないといった大きな利点があり、手間を大幅に軽減することが可能です。その一方で、全てを一任するために発生する不透明な部分はデメリットとして存在します。EPC事業者と依頼側の間で、円滑に工事が進行するよう、事前の確認や情報の共有が必須となります。
当社、株式会社FDでは、太陽光発電事業におけるEPC(設計、調達、建設を含む一連の工程)を提供し、お客様のニーズに応じた最適なプランを提案することが可能です。「分離発注はしたくない…」「どのECP事業者に依頼すれば良いか分からない」など、皆さまのご要望にお応えします。お気軽にご相談ください。
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